ピアスをあける話

今日はピアスをあけた。左のロブ再チャレンジである。これで左4、右2あいているので、わりといかつい感じになってきちゃった。

一番最初にピアスをあけたのは右の軟骨(ヘリックス)だった。耳朶をすっ飛ばしていきなり軟骨あけちゃった。ずっとあけたいと思ってたからあけても大丈夫な時期になった瞬間すぐあけた。


ピアスの知識もあまりなくて、どうすればいいか分からなかったから、とりあえず病院であけてもらった。記念すべき1号。ただ、1号はめちゃくちゃダサかった。「あれ?思ってたのと違う……」となった。その理由は簡単で、ピアスは完全にファッションの領域だったのだ。

たしかに医者であけて貰えば麻酔もあるし、衛生面とかも一応ホンモノなんだろう。でも、なにせピアスはファッションだから、バランスやデザインがモノをいう。最初に僕の耳に穴を開けた先生はピアスのセンスが絶望的になかった(ごめん。もしくは僕の思ってたやつと方向性が違った)。

なんだかすごくがっかりして、1万円返せよと思ったりした(高い)。しかももう穴あいちゃってるし、これどうすんだよ……と途方に暮れながら帰った。とはいえその日は、いま気に食わなくてもそのうち可愛く思えてくるだろうと楽観していたのだが、ぶっちゃけ毎秒気になる。当たり前だけど自分の耳に穴があいて銀色の玉がのぞいてるなんてめっちゃ目立つし超気になる。


2日くらい経ったあたりで急に頭にきて「なんで気に食わねえモン6ヶ月も育てなきゃなんねえんだよ!リセットじゃ!」とピアスをぶち抜いた。これがめっちゃくちゃ痛かった。血も思いのほか出てビビった。こんな薄い耳の端っこにも血って通ってるんだ……とか感慨深い感じになった。

それで、ぶち抜いてから「あれ…同じとこにあけるとか出来んのかな……。一旦穴あいちゃった軟骨ってどうなんの???」と不安になる。あまりに見切り発車である。

色々調べたけどよく分からなくて、とにかく塞いで3週間様子をみた。開けてすぐに塞いだからすぐに治った。軟骨が中でどうなってるかは分からないが、表面上つるつるになった。中で骨がバキバキになってるんじゃないかって不安になった。


それでも、どうしてもヘリックスが諦められなくて結局 都内の有名なピアススタジオを予約。申し訳ない気持ち満載で「前あけて塞いだんですけど、もう一回この辺あけられますか?」ときくと、問題なしとのこと。ただ、その直後に「この辺り、何個かあける予定とかあります?」ときかれ、急に決心が揺らぐ。

「2連とかは後からあけたほうがいいんですか」

「いや、一気にあけたほうが手入れとかも楽ですしバランスも取りやすいです」

そんなことを言われたらやるしかないな〜という気持ちになって、いきなり2連をあける路線に変更した。金がすぱすぱ飛んでいった。

ピアスをあけてくれたのは 両腕墨、両耳ばちばちのおねーさんで、僕の軟骨ピアスはすべてこの人にあけてもらっている。

さすがプロ、あり得んくらいサクサクあけてくれて全然痛くなかった(針刺す系の痛みが得意な人間の感想なので参考にならない場合もある)。

出来上がった2連のヘリックスはイメージ通りで、かなり感激した。それから6ヶ月で綺麗にホールが完成し、今もいい感じである。


最初にニードルで軟骨をあけてもらっているので、耳朶をあけるのに恐怖感とかは全くなかった。ある日、なんとなく左の耳朶をあけたくなって、すぐにピアッサーでがシャン!とやった。全然痛くなくて拍子抜けした。ニードルより細いし、耳朶だし。

でも4ヶ月経っても安定する気配がなくて、なんとなく諦めて塞いじゃった。

それなのに最近になってまたあけたくなって、今度こそ安定させたいと思った。行動力が凄まじいので、そう思った次の日には材料を用意した。

細いより太いほうが安定しやすいから、今回は前回のピアッサー16gよりもふとい14gのバーベルを用意した。さらに14gを通すための13gニードルを買ってきた。

補足 : (ピアスのサイズ単位はg(ゲージ)で、数字が大きいほど太い。軟骨は14g、耳朶は16g/18gであけるのが一般的。たまに耳朶にぽっかり穴が空いている人がいるが、あれは0gをこえている。0g以降の拡張は半端じゃなく痛いときくので、本当に良くも悪くもヤバい人たちだと思う)


前あけた跡があるので場所はほとんど迷わない。印もつけずにいきなりニードルをぶっ刺した。自分の行動だが、意味がわからん。もっと慎重にやればいいのに。

ぷち…という音がして皮膚に刺さった。ということは、もう一度ぷち…といったら突き抜けた感じか?と思ったが、そういうわけでもないらしく、後ろに針が抜けるまでぷち…ぷち……と3回ほど音がした。なにがプチプチ言ってんのか気になったが、中で起きていることだからよくわからない。

耳朶は肉が薄くてへにょへにょしてしまうから後ろ側に消しゴムをあてがって、それを支えに針を刺す。ぶすっと刺さったけど、なぜか貫通させるのがうまくいかなくて針をぶらぶらさせながら魂の休憩に入った。

それでふとした瞬間に針を貫通させる機運が高まって、ズブッと差し込んだ。綺麗に貫通した。一旦刺さってしまえば後はスルスルと進んだ。それでサクッと接続(ニードルにピアスを繋げて穴にぶち込むこと)して、エンド(後ろの留め金)をくるくるっと回して完成。


ふむ。家にあった適当なエンドが4mmのものしかなくて、それを使ったのでかなり目立つ。まあ腫れて埋没するよりいいか……

前回うまく安定しなかったつらさを忘れていないので、もう3ヶ月くらいつけっぱなしでいようと思う。その頃には左耳のほかのピアスも完成しているだろうから、最強の左耳が完成する。やったあ……。そのくらいしか未来に希望がない最近です。